奇跡

歩いても歩いてもが素敵だったので、同じ監督の作品をもうひとつ。

二人姉妹、兄弟で、自分が姉・兄な人はみるべき！！今回も高得点の4.9点です！

福岡と熊本に別居することになった夫婦それぞれに仲良しの兄弟（まえだまえだ）がついて行くことになるんだけど、お兄ちゃんは家族四人で暮らすことが一番大事で、四人が暮らせるなら熊本の火山なんか爆発したっていいと本気で思ってるんです。

この時点で、その気持ち、めっちゃわかるよー！！！と、姉の私は思うんですわ（笑）どんなに仲が悪くても家族は一緒じゃないと。そんな風に思いながら、今日の今日まで生きていた私。

でもこの映画を観て、自分を客観視出来たというか、あっその願いって実はものすごく自分勝手だったんだな、って思えたんです。

で、じゃあなんで奇跡ってタイトルがついているかと言うと、友だちから「新幹線がすれ違うところで願いごとを言うと奇跡がおきて、願いが叶う」ってウワサを聞くんです。

それを聞いたお兄ちゃんは、これや！ってなって、すれ違うポイントを同級生と考えて、お金集めて、旅に出るってお話なんです。

以下、ネタバレあります。

評価：4.9点

感想

・奇跡って言うタイトルがいい！当たり前だと思っている日常が実は奇跡なんじゃ？なんて思える

・オープニングでタイトル出る感じで、わ！これいい映画感ある！と思えた

・この監督はやっぱり子役使うのがうまい！演技させられてる感が一切無い。子供たちが何を願うか聞くシーンがあるんだけど、そのカメラの使い方が本当に好き。ドキュメンタリー見てるみたい

・兄がやっぱり世界を選んで、すれ違っている間、走馬灯のように振り返るシーンが号泣！！

・長澤まさみさんの贅沢な使い方に脱帽！

・この監督と樹木希林さんの相性抜群すぎる。フラダンスの練習してるところとか最高だし、あるある！いるいる！っていう共感ポイントがたくさん

・映像の質感が独特。現代を描いているのに少し懐かしい雰囲気があって、その世界に吸い込まれちゃう

・いいところであり、悪いところでもあるんだけど、その行動の意図が見てる人にわかるでしょ？って投げまくるから、曖昧になりがち。分かる人はものすごく共感出来るんだけど、分からない人はスルーしちゃうもったいない所もあったかなぁ私は「ついて来れる人だけでいいよ」主義は好きなんだけどね（笑）

・熱ってああやって上げられるんだ！知らなかったから今度やってみよう

・子どもがカワイイ。小学高学年くらいの思春期は描くのが難しい年齢だけどなんの違和感もなく楽しめた。子どもが人間としてカワイイなって思えたのは初めてかもしれない

・最後、奇跡を願わなかったお兄ちゃんが素敵だったし、これが最高のハッピーエンドなんじゃないか？と思った。四人が一緒にいなくても幸せな暮らしがあるって思えて良かった！

・先生と結婚したいと思っていた子が、お父さんがパチンコやめますようにと願ったのが一番感動したかも（笑）

以上！

どこからあの日常感は作り出されるんだろうか？この監督の作品は見終わった後の満足感に浸るととめに思い返すと、本当すごいなぁー！ってなります。

あぁ早く、そして父になるみたいな〜

奇跡【通常版】 [DVD]